適当にトリミングしてから縮小しています。クリックすると大きくなります。(たぶん)最近の写真はW=1500pxです。拡大表示するとぼやけます。

  

2013/05/29

里山観察記(5/25−26)


UPが遅れた分ちょっと能書きが多くなっています。

先の土日に撮った写真は4000枚にも及びました。フィルム時代には考えられなかったこと。
デジタル様様です。気兼ねなくシャッターを押せますから。
飛翔写真の場合、数打って当てるので、あっという間にこの枚数になってしまいます。
そんなわけでチェックに手間取り現在1000枚ほどHDに移動して保存。
その中からまともなやつを絞り込んでやっとUPの段取りです。


5月も終盤になり里山も蝶の種類が次第に増えてきました。それと同時に越冬チョウと早春のチョウは姿を消し、季節の移り変わりを感じます。
昨年の今頃どんなチョウを見たか記録を見直すと、種類数は同じ状況です。
早めに動き出した今年の春ですが、例年並みになっているみたいです。
①ミヤマカラスシジミ ②スジボソヤマキチョウ
これは先週撮影したもの。今週は未確認ですが、もう蛹になったかな。
スジボソヤマキチョウはクロウメモドキの近くの枝で蛹となりますが、ミヤマカラスシジミはどうも地面に降りて枯葉の下で蛹になるようです。いくら探しても見つかりません。
幼虫もこの位の大きさになると40mmにエクステンションチューブを付けての接写が写しやすいです。
90mmになるとブレが心配で三脚が欲しくなってしまいます。Apo-lantharは1/90以下で手持ちだと間違いなくブレます。

エノキの幼虫たち (倍率はバラバラなので大きさの比較はできません)
①ヒオドシチョウの幼虫
トゲトゲ具合がいかにもタテハチョウ科の幼虫です。(他のタイプも当然ありますが。)
ヒオドシの小さい頃の幼虫は集まって住んでいますが、大きくなるとあちらこちらに分散して単独行動になります。
今日は1本のエノキに10匹以上いるのを見ましたが、その近所のエノキでは全くいない木もあるわけで、この辺の好き嫌いはどういった嗜好なんでしょう。親チョウが産卵した木で決まってしまいそうですが。

②ヒオドシチョウ前蛹
もう前蛹になっているのもいました。
前蛹は蛹になる直前の姿で、まだ脱皮しない幼虫が腹端を固定してぶら下がっています。
辺りを見渡すと5m位離れた場所にエノキの木がありました。
オオムラサキの蛹は、エノキの枝にぶら下がっていますが、ヒオドシは随分と移動しますね。

③オオムラサキ
終齢にはちょっと小さめな体長5cm位の幼虫を発見。距離があったので200mmで撮影。
2時間ほど過ぎて帰りがけにもう一度見てみると、もはや同じ場所には見当たらず。
ちょこちょこ動き回っているようです。

 ちなみに背中のトゲトゲが4列あるのはオオムラサキで、2列しかないのはゴマダラチョウです。
この辺ではオオムラサキが圧倒的に多くて、ゴマダラチョウの幼虫はまだ見たことがありません。
他の場所では半々の場合、ゴマダラのほうが多い場合と色々です。

④テングチョウ
テングチョウもエノキが食樹です。この幼虫もオオムラサキと同じ木で見つけました。
オオムラサキは幼虫で越冬しますが、テングチョウは成虫で越冬して春に卵を産みます。
地味目のイモムシ型です。
こちらは葉の間に身を潜めていました。


ウスバシロチョウの交尾
帰りがけにふと草むらをみるとウスバシロチョウが茎に止まって交尾中です。
ウスバシロチョウは交尾が済むとメスの腹端に交尾嚢というのを作るんですが、
どういう風に作るのだろう。興味はあったけれどそう簡単に離れそうもなかったので
今回は見届けるのを諦めてしまいました。


ツマグロヒョウモン
もはやこの辺にも定着してしまった感のツマグロヒョウモン。
交尾中で警戒心が強いのか少し近づいただけでも飛んで逃げようとします。
そこへもう1匹のオスが登場してしつこく追いかけ「お邪魔虫」です。
交尾中の2匹は最後には高いマツの木の上へ行ってしまいました。


先週はたくさん飛び交っていたウスバシロチョウもコンロンソウの花の終わりと共に随分と数が減りました。
花を求めて分散してしまったのかな。いずれにしても今週でウスバシロチョウも撮り納めになりそう。
ということで、望遠・広角取り混ぜて飛んでる姿をを撮りまくりです。
ウスバシロチョウの飛翔  200mmで
お花畑を飛び交うウスバシロチョウは、望遠で引き付けて撮りたくなります。
花から花へと移り飛ぶウスバシロチョウを少しでも大きく写したい場合、次に行くであろう花を予想して、フレーミングとピントを決めています。
つまり野球のバッターが次の球を予測して打つようなものです。
しかしながら、そう簡単に思うようには飛んでくれないわけで、スカばかり。
思惑通りに飛んで、しかもフレーム内に納まった時は気持ちいいですね。

オスが追う
オスは同種を近くで発見すると、追って行ってとりあえずタッチ。
相手がオスだとすぐ離れ、メスだと仕掛けます。
モンキチョウとウスバシロ 
モンキチョウのオスがウスバシロのメスを追っています。白ければ種は関係ないのか?


飛び立った瞬間
まわりの雰囲気も入れたければ広角で撮るわけですが、ウスバシロチョウはふわふわっと飛ぶことが多いので、追いかけやすくて飛翔撮影はずっと楽になります。
水平或いは見下げるアングルだと背景がうるさくなりやすいので、ついつい見上げるアングルになってしまいます。
順光アングルだと自分の影に入ってしまうので逆光で撮るようになり、自ずと太陽がフレームに入ってきます。
太陽の高度が高い場合は、どんなアングルから撮っても影は入りにくく絶好の撮影時間です。

広角はAT-X107

ベニシジミ 超接近で追ってみた。ほとんどトリミングなし
今どきの里山に多いシジミチョウはベニシジミとツバメシジミです。
小さな蝶の飛翔写真は望遠で狙ってもなかなかうまくいきません。レリーズが遅れてどうしてもうまくフレームに納まらないのです。それに飛び立つのをじっと待つのも結構疲れます。
なので広角で近づいて撮る方がうまくいく確率が高そうです。
ベニシジミはヒメジョンの花から花へと移って吸蜜をしています。
この吸蜜中のベニシジミを10cm位離れて飛立つまで待機します。
飛び立った瞬間から1秒間が勝負です。
運よく追従できる時には3秒間位追います。深追いはダメです。
あらぬ彼方へ飛んで行ってしまいますから。
カメラを持ちながら中腰で何回もこれをやっていると、スクワットをやっているのと同じ効果が。
結構ヘビーです。
ツバメシジミ こんな草むらを飛ぶから翅が痛むんです。
ツバメシジミは格好の広角飛翔撮影のモデルです。数が多いので何回でもチャレンジできます。
ベニシジミよりは飛ぶスピードが遅めですが、さらに小さいので、草むらを飛んでいる場合、
よーく見ていないと見失います。追いかけながら撮るんですが進行方向が定まりません。
低く構えて撮るので、これまた例のスクワットで太ももパンパンです。

クモガタヒョウモン
これもベニシジミと同じ撮り方です。吸蜜から飛び出す瞬間を狙います。
カメラに敏感なのと、シジミチョウに比べてかなり大きいので多少距離をとるため17mmにしています。

キアゲハ
これだけ大きくなると40cm位離れていても17mmでかなりの大きさに写ります。
距離感覚をキープして脅かさないように追います。小型種よりかなり楽。








2013/05/19

今日の初見(5/19)

とりあえず今日の初見だけ。
ダイミョウセセリ セセリの飛翔写真は難しい 70-200Zoom
クロツバメシジミ 花に吸蜜に来ているのは珍しい
クロツバメシジミ 雲行きが怪しくなってきた AT-X107

2013/05/14

広角マクロで飛翔撮影覚書(5/14)


これまで随分蝶の飛翔写真を撮ってきましたが、小さめの蝶はどうしてもうまく撮れません。
これをなんとかするにはどうすればよいか。昨秋の課題はまだ残っていたのでした。

AT-X107 10-17mmFisheyeZoomに何気なくテレプラスをつけてみました。
フィッシュアイにテレコンを付けると焦点距離が長くなるのと同時に球面収差を和らげ、被写界深度は変わらない、というのをどこかで見たことがあります。
要は撮りやすくなるかな〜という期待を持って試してみました。

結論から言ってしまうと、「これはあまりよくない」です。
アゲハチョウ でかいゴーストが出てます。
コミスジ 画面全体にこれはレンズフレアか
ウスバシロチョウ 翅縁に色収差の青いニジミ、光芒もよくない
①レンズフレアだかゴーストだかが激しく出ます。
②色収差が倍増。
③今までの距離感覚ではフレームアウトが多発。←画角が変っているので
④被写界深度は変化があるかわからなかった。

③はまあ何とかなるにしても①、②はいけません。特に①は致命的です。
太陽を取り込んだフレーミングを多用する私にとってはこれは最悪です。
太陽が写りこんでいなくても、逆光気味だと激しく出るのはどうにもなりません。
②はもともと広角レンズは収差がでやすく、このレンズも色収差はありますが、それが倍増してしまって目立ってしまいます。
ただしこの組み合わせは、順光ならば画質はあまり悪くならない感じです。
キアゲハ 順光の場合
ということで、期待外れに終わったテレプラスでした。
誤解を招くといけないので、一言。
アポランター90mm+テレプラスは非常に良いと思います。
ツバメシジミ APO-LANTHAR 90mm+テレプラスx1.4
要はマスターレンズとの相性ということになるでしょう。
これは使ってみないとわかりません。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

さて、改めていままでの撮影設定を再検証してみます。
レンズの焦点距離、ピントを合わせる距離、被写界深度の関係を表にしてみました。

 焦点距離 絞り 置きピン位置 レンズ先端からピントの合う範囲
        (レンズ距離目盛) (被写界深度)
① 10mm  F8   35cm      10cm〜70cm 
② 17mm  F8   35cm      17cm〜32cm
③ 17mm  F8   20cm       7cm〜11cm
④ 10mm  F8   20cm       4cm〜18cm
⑤ 10mm  F11    20cm       2cm〜25cm
※1:この表はEOS-7Dの場合。ちゃんとした計算式で出していますが、至近距離の場合とインナーフォーカスレンズの場合(このレンズが該当します)誤差が大きくなるということであくまで参考値となります。
※2:AT-X107全長71.1mm、EOS7Dフランジバック44mm、レンズ最短撮影距離140mm、レンズ先端からの最短撮影距離は24.9mm。
※3:絞り値で被写界深度が変わるので、露出は絞り優先オートもしくはマニュアルで設定してます。←この辺シャッタースピード優先で試したことがありません。

これによると①の設定だと10cmから70cmとかなり広い範囲でピントが合いますが、
70cmの距離で大きな蝶を撮っても風景の中の点ぐらいにしか写りません。
いままで試して②の設定を標準設定にしていますが、ピントの合う範囲はかなり狭くなります。
しかも小型の蝶だと17cmの距離でもこれまた小さく写ってしまうのです。

それで置きピン位置をさらに近くに設定すると、
③の場合7cm〜11cmという狭い範囲しかピントが合いません。飛んでいるチョウをこの範囲に捉えて追従することはほとんど無理です。
ピントの合う範囲を広げるには④、⑤の設定にします。
この設定でも結構難しく前ピン、後ピン大量生産です。しかし③よりはかなり範囲が広いので、「まぐれ」でうまくいく場合があります。
④の設定で撮影した写真
ツバメシジミ 設定④ こういうのがコンスタントに撮れればいいんですが
ツバメシジミ 設定⑤
コツバメ 設定⑤
わかったのは、写したい蝶の大きさで撮影距離と焦点距離は決まってしまう。
これは当然といえば当然のこと。

ということは、被写体の蝶にいかに近づいて撮るかということが課題です。

今シーズンは飛んでるチョウをじっくり観察して飛行パターンを読もうとしています。
飛行パターンがわかれば先回りして待ちかまえることができますから。
例えば、ツマキチョウのオスは蝶道を作って大きく廻っている。ひたすらメスを探しているようで止ることは滅多にない。一方メスは低空飛行で食草を探しながらある程度決まったルートを比較的ゆっくり飛ぶ。そして花のある場所では、頻繁に止まる場合がある。といった感じです。
ツマキチョウ(オス)巡回中 設定②
ツマキチョウ(メス)花から離れた瞬間。見事に保護色でわかりにくい 設定② 

一番いけないのは急激に近づいて驚かしてしまうことでしょう。
コツバメ 設定⑤ 飛んでくる正面
ツバメシジミ 設定④ これも正面




2013/05/12

初夏みたい(5/12)

土曜日は雨で家でゴロゴロ。
打って変わって日曜日は朝からいい天気。待ちに待った撮影日和で、いつになく本気モードです。
何と撮影枚数1400枚です。もっともカラ撃ちが多くて900枚は即ゴミ箱行きとなりましたが。これだけ撮るとチェックするのも大変で、まだ整理がついていません。疲れた。
そんなわけでとりあえず初見だけアップ。
ツマグロヒョウモンのメス 今頃いるとは、どこか近所で越冬して羽化したみたいです。
カラスアゲハ 近寄って撮れるチャンスなし 上の2枚は20m以上離れた場所からの証拠写真
アゲハチョウ 飛翔撮影の設定変更で没写真多産
キアゲハはかなり前から、今も沢山飛んでますがアゲハチョウは今年初見です。
飛翔写真に使っているAT-X107ですが、いつもと設定を変えて試行錯誤。
話の続きは改めてするとして結果は↑この通りぶざまなことになってしまいました。

撮った場所はちょっと違いますがサカハチチョウの春型
警戒心が強くてなかなか近づけなかったのに、ミネラル補給の為か人の指に来たらなかなか離れません。振り払ってもまたやってきます。これはタテハチョウ科共通のようです。
やっと離れてくれたところで1カット
あっという間に春から初夏へといった感じです。






2013/05/05

Golden Week 2nd Stage-2 (5/5)

今日はあんまり気分が良くない。
↓に会うことはできたけれど、ネットハンターの多いこと。
個体数よりハンターの方が多いんじゃないか?
最大の天敵はどうやら人間のようだ。
彼らに安住の地はないのか?
当分ここへ来るのはやめよう。

2013/05/04

お花見(5/4)

アルプス公園の北方には芥子坊主山公園があって、いま桜の花が満開です。
静かで長閑でちょっとした穴場でして、今日は家族そろってプチ花見です。
環境整備されて随分スッキリ
上を見上げれば
サクラの若芽は赤みがかっているので遠くから見ると、もえているよう
モミジの赤い芽吹きとサクラの薄桃、そして若葉色
GW中は楽しめそう

2013/05/03

Golden Week 2nd Stage (5/3)

GW後半は天気が良さそう。
ただし気温はそう上がらないという微妙な状況。
とりあえず今日は近間を巡回です。

本日の初見
ウスバシロチョウ
チョウではありませんがキバネツノトンボ
どちらも例年より早い初見です。里山だけは春のスピードが速いですね。
ついでに春の花2種。
フデリンドウ
ホタルカズラ
この花を見ると春真っ盛りという実感が湧いてきます。

さて本日の飛翔写真は・・・
さっきのウスバシロチョウ
スクランブル発進 モンキチョウ
4連休初日はこんな感じ。
様子を見てもう少し高いところへ行こうかな。