適当にトリミングしてから縮小しています。クリックすると大きくなります。(たぶん)最近の写真はW=1500pxです。拡大表示するとぼやけます。

  

2017/09/12

秋の巡回開始 (2017.09.12)

チョウの世界はすでに秋モードに突入。
いつもの巡回状況です。

先日見つけたウラギンシジミの幼虫はいなくなってしまったが、新たに小さめの幼虫を発見。
アリが来ているが興味は幼虫が食って開けた穴の中にある様子。蜜を舐めに行っているのでしょう。
前回うまく撮れなかったクロツバメシジミの卵 20mmレンズリバースで撮影
卵を探していて偶然見つけたクロツバメシジミの蛹
普通は葉っぱの上で蛹化しないはずなので、かなりレア。

そういえば今年はゴイシシジミを見に行っていなかったと思いつき、いつものクマザサ帯へ足を伸ばしてみた。多分まだいるはずだ。もしいなくても卵か幼虫は撮れるだろう。
ゴイシシジミ
最盛期に比べると数は少ないが、チラホラ飛んでいる。
早速卵を探し始めるが、肝心のアブラムシが全然いない。林道沿いをくまなく探して行ってやっと1㎠ぐらいの小さなコロニーを見つけた。
これがゴイシシジミの卵 小さなコロニーに計5個見つけた。
まだ孵化まで行かない卵が小さなコロニーに5個とはかなり密度が高い。
ネットで文献を漁っていたらゴイシシジミの生態に関する論文があった。
それによると、夏に発生したゴイシシジミの幼虫はアブラムシを食べつくしてしまい、この時期には極端に減少するらしい。食糧不足で餓死する幼虫もいるようだ。その結果捕食者の幼虫が減ることと、越冬準備で幼虫がアブラムシを食べなくなることから、冬の到来までの間にアブラムシのコロニーは若干復活するらしい。
 丁度、そのアブラムシコロニーの少ない時に見に行ったということか。

クマザサの葉っぱを片っ端から裏返して見ていて、別の幼虫を見つけた。
ヒカゲチョウの幼虫。まだ15mm程度の大きさ。
正面から見ると結構かわいい顔をしている。

私はチョウの写真を撮るのが好きなのだが、ひょっとしてこういった観察の方がもっと好きなのかもしれない。


2017/09/11

チョウの楽園 (2017.09.11)

生物多様性という言葉がありますが、チョウで言えばその場所にどれくらいの種類がどれくらいの数がいるかということなんですね。
よりたくさんの種類がよりたくさんいることが「多様性が高い」ということになります。
 先日芝生の広がる近くの公園へ行ってみました。アルプス公園ではありません。
 ここでは年に2回ほど草刈りをするだけで、芝生のところには草丈は低いのですがアカツメクサやクローバーが生えています。そしてここにはその花の蜜を求めてたくさんのチョウが集まっています。

悠々と飛ぶキアゲハ
アカツメクサの蜜が大好物
蜜を吸っていたのはメス。そこへオスが背後から近づきます。
とっさにメスは飛び上がって逃げようとします。
しかしオスはモーレツにアタック。
オスは執拗にメスを追いかけ回します。
そうこうしているうちにもう1匹のオスがやってきました。
2匹のオスに挟まれて逃げ場を失うメス。
三つ巴の飛翔はしばらく続くのでした。
そんな追っかけっこがあちらこちらで起こるのでした。小高い場所の草地にはこうしてキアゲハがよく集まります。
こちらではミドリヒョウモンが危険を感じたのか交尾しながら飛ぼうとしています。
こっちでは交尾中のヤマトシジミに別のオスがちょっかいを出しています。
3匹のチョウが写っています。
ご覧の通り
この写真には5匹写っています。
わかりましたか?
ここはさながらチョウの楽園のようです。
希少種は大切に見守られ、保護の対象になりますが、こういった自然豊かな「多様性の高い」場所はめっきり減ってきてしまいました。